
清らかな空気が流れる吉田山の中腹に、名棟梁西岡常一氏が手がけた京都で唯一の表唐門が堂々たる姿を見せる。これが昭和7年(1932)、東伏見宮家の別邸として建てられた「吉田山荘」だ。
総檜造りの建物の欄間や襖の把手、屋根瓦には御皇室ゆかりの「裏菊の紋」があしらわれ、格式の高さがうかがわれる。敷地内には、手入れの行き届いた庭園が広がり、春は桜、初夏はさつきやつつじ、秋には紅葉と四季折々の情景を楽しませてくれる。邸内に入ると、まず玄関左手には古墳時代の銅鏡「直孤文鏡(ちょっこもんきょう)」からデザインしたステンドグラスや、部屋ごとに違う趣のある照明など「和」と「洋」が見事に溶け合って、高雅な雰囲気を作り出し、訪れた人を非日常の世界へと誘う。 |
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この宿のある吉田山は、東山三十六峰の一つとして三高寮歌にも歌われており、「大文字」のある東山如意ヶ岳と鴨川の間に位置し、静かな環境と自然に囲まれた景勝地だ。
周辺には、後一条、陽成、各天皇の皇陵をはじめ、吉田神社、金戒光明寺、真如堂など神社仏閣が取り囲む。銀閣寺や哲学の道へも徒歩15分ほどの立地。
また、旅館はもとより、文化・芸術面でも様々な催しが行われ、今年で25周年を迎えるお月見コンサートや季節のイベントなど、国内外から各界の名士の集うサロンとして重用されている。
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