
石塀小路に面して風雅に揺れる一枚の暖簾。味わい深い瓢箪の図柄が描かれ、中央には「玉半」の文字が浮き上がる。"美味しさ"と"やすらぎ"という料理旅館の基本を忠実に守りながら、閑静や優雅さまでもが見事に調和している老舗である。京都市と国の重要伝統的建造物群保存地区内にあり、建物自体かけがえのない価値を持つ。玄関が二カ所あるのも特長だ。下河原町通りの路地奥にも暖簾(のれん)があり、緩やかな石階段が情緒豊かな玄関へと旅人を誘う。小説家・川口松太郎が「愛染かつら」を書いた隣家を購入・増築したことから、こうした希有な構造になった。
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食事は季節の素材を贅沢に使った京料理で、風呂は全室、高野槙(こうやまき)を使用。季節の花咲く庭園には、多くの小鳥たちが訪れる。高台寺や清水寺、八坂神社、円山公園など、東側の観光地に歩いて行ける近さも魅力。ちなみにこれまでデンマークの首相や金融界の雄・モルガンスタンレー一族が宿泊。女将の友人でアカデミー賞衣装デザイナー、和田エミさん御用達の部屋もある。 |