
紅殻格子(べんがらごうし)に犬矢来(いぬやらい)のお茶屋が並び、今もはんなりとした京情緒を色濃く残す新橋。そこを流れる白川沿いには柳や枝垂桜が揺れ、石畳の小道を彩っている。白梅はそんな白川沿いに立つ宿。樹齢150年という梅の古木がこの宿の顔だ。
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白川に架かる橋を渡って暖簾をくぐると、しっとりとした玄関口。アプローチにも風情がある。建物は築後140年にもなるが、丹念に手入れされた内部は明るく、木造らしい温かみにあふれている。昭和23年(1948)に旅館として開業する前はお茶屋だったことからか、造りは華奢(きゃしゃ)で、さり気ない部分の細工にまで洗練された美を湛えている。
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季節を移した料理は、京都ならではの食材を生かしたもの。料理を運ぶ絶妙のタイミングも、小さな宿だからこそできることだろう。もちろん、もてなしの心もすみずみまで行き渡っている。一組、一人のリクエストに応えくれるきめ細やかな心遣いは、本物の安らぎを与えてくれる。 |