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奈良公園 四季亭(ならこうえん しきてい)

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四季折々の彩りを大切に、絢爛たる美を纏う料亭旅館
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景観賞受賞の社寺風建築

奈良 旅館「四季亭」

近鉄奈良駅より車で数分。老舗の料亭旅館「四季亭」は奈良公園のすぐそば、春日大社一の鳥居横に佇む。社寺風の大門が目を引く堂々たる構えは、奈良市建築文化賞の景観賞受賞にも十分に納得がいく。北に浅芽ケ原を望み、南は荒池の浮見堂、東に飛火野、西には信貴生駒の山々を遠望できる。明治32年の創業ながら、これまでに5度も改築されており、伝統の息づく中にも洗練された空間を創出。伝統的な木造和風に見えて、じつは堅牢な鉄筋で、防音などの快適性も申し分ない。

館内に居ながら古都の雅を堪能

奈良 旅館「四季亭」 到着すると、出迎えた和服姿の女性に茶室「清香庵」へ案内される。和の情緒が漂う落ち着いた風情のなかで抹茶と特製のお菓子を口に含むと、気分がゆっくりとほころんでいく。館内を歩くとあちこちで目につくのが、奈良の高僧ゆかりの書。玄関はもちろん各部屋にも、部屋の名前に合わせて掛け軸が掛かる。なかには大和路比古氏の墨絵が襖に描かれた部屋も。各部屋毎に一人つく客室係に聞けば、丁寧な説明が受けられる。

奈良 旅館「四季亭」
奈良 旅館「四季亭」

意匠と広さが醸す、別格の寛ぎ

創業当時、18あった客室数を改築ごとに減らし、現在は全部で10室に。それだけにゆとりを感じる広さで、基本的に10畳ないし12畳に次の間がつく。全部屋の玄関上部には瓦屋根が設えてあり、室内には風情豊かな坪庭、浴室もある。部屋と呼ぶより、独立した日本家屋と言った様相だ。贅を尽くした雅な雰囲気を醸す内装は、各部屋毎に趣向が異なる。なかでも2階に鷺池側の部屋はとくに眺めが素晴らしく人気が高い。37畳の広さを誇る最上級の客室「瑞雲」は上下2段に分かれ、次の間と縁側が付く。見上げると格天井が広がり、さらに格式の高さを感じられる。宿泊はもちろん、祝宴の席に利用されることも多いとか。

大和路懐石を器とともに愛でる

奈良 旅館「四季亭」

老舗の料亭旅館と銘打つ「四季亭」。オリジナルの大和路料理には地元で獲れた旬の素材をふんだんに使用され、正倉院御物や東大寺大仏殿の平瓦をかたどった小鉢や八寸などにもこだわりが感じられる。赤膚焼の器に美しく盛られ、ひと品ごとに料理人の繊細な心遣いが伝わってくる。例えば前菜は“旬菜”と名付けられており、甘鯛の遠山焼き、車海老の旨煮、鯛の菊ずしなど。ちなみに“遠山焼き”とは遠方の山々の紅葉を表した料理名。卵や絹さや、赤ピーマンが、彩り鮮やかな紅葉を表している。荻豆腐の清汁仕立て、大和茄子と和牛フィレの炙り焼きも絶品だ。

奈良 旅館「四季亭」
奈良 旅館「四季亭」

もてなしの神髄、ここにあり

遠来のゲストも多い「四季亭」にあって、ご主人は「貴重な時間と費用をかけて来られた皆様に当館はもちろん、古都奈良の四季折々の魅力まで満喫いただけるよう全力を尽くしています」と述べる。いわく、前述の献立に用いる野菜には、柳生の自家菜園にて従業員が育てたものも多いとか。東大寺長老命名の大浴場「不老湯」は、独自の重厚感が旅の疲れを癒す。風呂上がりや食後のひとときには、大和三山の壁画が幻想的なラウンジでオリジナルの純米酒を嗜みたい。月替わりの懐石料理はもちろん、掛け軸や調度品まで季節毎に入れ替えられる、まさに四季折々に感動と触れ合える名亭だ。

掲載情報は2007年8月に取材した内容で、写真はすべてイメージです。
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