 |
|
|

かの文豪・川端康成氏より寄稿文がある「柊家旅館」。"京都ではいつも「柊家」に泊まって、あの柊の葉の模様の夜具にもなじみが深い""私は旅が好きだし、宿屋で書きものをする慣はしだが、「柊家」ほど思ひ出の多い宿はない"と綴られている。文人墨客(ぶんじんぼっかく)に皇族方、その他各界の人々に愛されて今日に至る。

文政年間に創業された数寄屋(すきや)造りの純和風宿で"来者如歸"(らいしゃにょき)のこころに則り、ゆかしさと落ち着きをあわせ持つ。それぞれの客室で趣が異なり、坪庭なども配されている。風呂には香り高い高野槙(こうやまき)が使われ、ステンドグラスに彩られた浴室もある。
平成の世に移り、本館の一部を改築。同じ敷地にありながら昔ながらの処と新しい部分がまさしく同居している。江戸末期、明治・昭和、平成と各時代のしつらえの融合は長い歴史を重ねた結晶といえる。廊下を歩くだけでも変遷が伺えるが、泊まり分けるとよりいっそう時代の移り変わりを体感でき、旅の思い出を深く心に刻むことができる。
|
|