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―――冨田屋さんは呉服商ですが、着物の魅力について教えて下さい。
 季節を着ることができるところですね。「今日はどんな帯がいいかな、庭に蝶々が飛んでるしこの薔薇に蝶々のつづれにしよう」とか、考えただけで楽しいでしょう?
それからシルクの温かさ。繭の生きている息が感じられて、肌触わりもいいですし。着物きただけで背筋がのびてしゃんとした気分になり、立ち居振る舞いも変わりますしね。「面倒くさい、そんな毎日着てて汚しませんか? 大変でしょう」ってよく言われますけど、そんなん洋服来ても汚れるのは同じです。セーター着てズボン履くより楽しいですしね。京都の町は着物が似合う場所なので、どこでも着物で出かけて大丈夫です。春と秋には市バスが無料になる日もあるし、着物姿だと1年中と割引してくれるタクシーもありますよ。
―――女将さんが住んでおられる西陣でのお気に入りの場所を教えて下さい。
一番のお気に入りの場所は、うちの茶室です。ここの雰囲気は西陣のど真ん中で、町中と思う感じがしない。何か“気”が感じられるんです。3時や10時にお茶点ててね。ちょっと新しいお菓子をいただいたりしたときや仏さんに点てたり、お茶会みたいな難しいことはせずに、気軽にさっとたててお茶をいただくんです。「くらしの美術館」では、お茶室を体験していただくプランもあるので、最近は観光客の方に点てるのも多いですけれど。

町でいえば、北野天満宮の梅、平野神社の桜は必ず行きますねえ。その前にあるとようけのお豆腐やさんも美味しいですよ。うちの地域の守り神は晴明神社ですし、白峯神宮もすぐ近くにあります。御所も歩いていけますね。ご近所の塩芳軒、鶴屋吉信さんのお菓子は美味しいですし、鳥岩楼のおどんぶりも美味しいでしょう? 五辻のこんぶも美味しい。全部町内会を紹介していってるんですけど(笑)すごい町やなぁ思います。
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