―――その他京都では、どんなところがおすすめですか?
お客さまが地方からおいでになったときは、清水寺へ案内して、三年坂を通って八坂さん(※八坂神社)のほうへ出てきますね。長楽館でお茶をして、四条通りをずーっと西へ歩きます。かづら清さんでちょっと小物みたり、よーじやさんに寄ったり。
それから井澤屋さんで京都の小物、ゑり善さんで呉服などを見ます。履物がほしいという方は、やっぱり伊と忠さんへお連れします。お寺はどなたも調べてこられますから、そういった京都らしいお店を案内することが多いですね。
あとは、京都御所の西側にある樂美術館もよろしいですよ。樂の茶碗を見せていただけますし、年に何回かお茶席がありますので、お調べいただいてお申し込みになると京都へ来ていただいたとき楽茶碗でお茶がいただけます。それからわたしは、高校の頃から平安神宮が好きなんです。お庭に行って飛び石を飛んだりしてよう遊びました。桜や冬の雪景色もきれい。桜の時期には紅しだれコンサートもあって、夜にお庭がライトアップされて音楽が演奏されるんですよ。
―――お店のある木屋町の魅力はどんなところですか?
木屋町でしたらやはり、5月の1日から9月の30日までの鴨川の納涼床ですね。わたしは京都人ですから6月とか9月の床が好きです。9月なんかはお月さんが真っ正面の東山からずーっと出てきてお月見も楽しめるんですよ。昔は大文字もうちの床に寝そべって皆さん眺めておられたんです。今は対岸にビルが建って見えなくなってしまい、皆さんお二階に上がってご覧にならはります。床はだいたい7時すんでくると川風で涼しい。西日の陰になるように鴨川の西側だけに出ていますから、5時くらいから日陰にもなりますし。昔の方はうまいこと考えて涼を楽しまはるなぁ、といつも感心しているんですよ。
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