きょうかいせき ゆらのすけ

[祇園]

悠久の浪慢に身を委ね、祇園の京懐石に舌鼓を打つ

独創的な世界観も味のうち

京都 グルメ「京懐石 由良之助」

花街情緒が薫る祇園・花見小路に、右二つ巴の紋を染め抜いた暖簾をなびかせる「由良之助」。屋号は歌舞伎三大狂言「仮名手本忠臣蔵」の「大星由良之助公」から拝領したもの。格子戸をくぐると、店内は通りの賑わいとは一転した落ち着きある空間で、訪れた人々を心身ともに和ませる。味わえるのは、旬の素材を中心に京の四季を映した懐石料理。舌の肥えた年配客をはじめ、修学旅行などの思い出を辿る若い女性にも好まれている。

京都 グルメ「京懐石 由良之助」

忠臣蔵の愛好家も、そうでない方も…

京都 グルメ「京懐石 由良之助」

大正7年、忠臣蔵のファンだった先代が、歌舞伎の劇場で知られる南座の近くに開いた芝居茶屋が始まり。今も店内あちこちに仇討ちの名場面を映した版画が飾られ、また「大石内蔵助」や「大石りく」の木彫りの彫刻も据えられるなど、忠臣蔵の世界にどっぷり身を浸すことができる。少人数から利用できる小上がりの座敷部屋で、かつての芝居茶屋さながらに、しばし歌舞伎談義に花を咲かせる向きも少なくない。愛好家に歓ばれるのはもちろん、そうでない方も歌舞伎を身近に感じられ、十分に愉しめるはずだ。

京都 グルメ「京懐石 由良之助」

京の馳走を味わい尽くす

創業以来、地元の旦那衆をはじめ多くの食通を唸らせてきた懐石料理は、全部で8品から10品程度。料理は約半月に一度は変更され、春は京筍、夏には鱧など旬の食材を堪能できる。とれたて京野菜をはじめ、生湯葉や麸など京都ならではの食材をふんだんに用いており、遠来の客からは感嘆の声が漏れる。お昼のミニ懐石を含め、懐石全コースに付くのが同店オリジナルの茶粥。釜で炊いた御飯のお焦げを用いたもので、締めくくりに最適な一品と言える。

京都 グルメ「京懐石 由良之助」

花街の粋に触れるひととき

きめ細かなサービスをモットーとする同店では、たとえお昼のミニ懐石であっても、料理は箸の進み具合に合わせてひと品ずつ運ばれる。仲居さんと顔を合わす機会が多いので自然と距離が近くなり、思いがけず会話が弾むことも多いとか。祇園の座敷遊びに関心があれば、この店を通じて舞妓さんを部屋まで招くのも良いだろう。雅やかな人に触れて過ごすひとときもまた、古都・京都の素敵な思い出になるに違いない。

掲載情報は2008年4月に取材した内容で、写真はすべてイメージです。

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