とりせいほんてん

[伏見・桃山]

美酒と多彩な鶏料理に酔いしれる

「神聖」で知られる蔵元の直営

京都 グルメ「鳥せい本店」

日本有数の酒処・伏見。白壁造りの酒蔵が建ち並ぶ独特の景観が、訪れる人の旅心を刺激してやまない魅力的な町である。神聖の銘柄で知られる「山本本家」が、名水・白菊水の湧くこの地で酒造を始めたのは、延宝5(1677)年のこと。昭和50年には、全国に先駆けた試みとして、自社の酒蔵を利用した同店をオープン。重厚でレトロ感溢れる店の雰囲気と、蔵元直営ならではのお酒が飲めること、お酒に合ううまい鶏料理が揃うことでたちまち評判を呼び、今も行列が絶えない人気店となっている。

酒蔵の風情の中に身を置く

建物は大正から昭和初期にかけて造られたもの。町並みにしっとりと馴染む外観、そして内観も、できる限り当時の面影が残されているそうだ。店内は天井が高く、磨き抜かれた太い柱や梁、足元には酒蔵の時代に敷かれていた御影石が飛び石状に配され、時を重ねてきた温もりが感じられる。昔は庭だった場所にもテーブルが並び、そこに建っていた堂々たる蔵も座敷に。また杜氏らが寝泊りした部屋も座敷として使われているなど、場所ごとに、違う趣を宿しているのも興味深い。

京都 グルメ「鳥せい本店」
京都 グルメ「鳥せい本店」

100種類を超える鶏料理

同店で使用している鶏肉は、料理に適するうまみが出るよう、海藻など独自の飼料で育てられた高千穂高原鶏をメインに、国産銘柄鶏のみ。これを特性の焼き機で直火焼きする「鶏串焼き」が名物だ。ほかに、新鮮だからこその「お造り」、鶏がらスープで食す「鶏飯」など、鶏料理だけでも100を超える。

京都 グルメ「鳥せい本店」

しぼりたての生原酒も楽しみ

「蔵出し生原酒」は工場から直送のお酒。しっかりとした味わいと、さっぱりとしたあと口で、日本酒党をとりこにしている酒だ。大吟醸や純米吟醸など各種神聖の「しぼりたて たれ口」は11月~4月限定。微炭酸の残る芳醇な味わいに酔いしれたい。ほかに、表千家家元の御銘酒「松の翠」など、山本本家が誇るお酒の数々が楽しめる。

京都 グルメ「鳥せい本店」
京都 グルメ「鳥せい本店」

お酒は料理にも活かされて

お酒は料理にも使われている。たとえば串焼きのタレ。お酒を加えてしっかりと炊くことで、甘めでコクのある味わいに仕上げてある。珍しいところでは、お酒を練り込んだ「京美酒うどん」。冬には、味噌を加えず酒粕のみで作る香りのよい「名物 粕汁」や「地鶏酒粕鍋」などが好評。体が芯から温まりそうだ。

掲載情報は2007年11月に取材した内容で、写真はすべてイメージです。

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