たんくま ほんけ

[先斗町・木屋町]

名人の味わいを今に伝える憧れの料理屋

守り続ける「もんもな料理」

京都 グルメ「たん熊 本家」

高瀬川沿いに風雅に佇む「たん熊本家」は、“料理の神様”と謳われた栗栖熊三郎の創業。今は二代目熊三郎を襲名した当代主人が、この初代の料理を、時代のニーズに合わせつつ再現している。「うちの料理は”もんもな“料理です」と微笑む主人。それは、おいしいものを素直に出す、というストレートにしてシンプルな発想。よい素材を選び、よい加減に調理し、よい量を盛り付け・・・技と経験を積み重ねてこそできる、料理の極致といえいるだろう。奇をてらうことも華美に走ることもない、それこそが「たん熊本家の料理」なのだ。

VIP中のVIPにも愛されて

春は極上品といわれる塚原たけのこを、時節に応じて若筍煮や直がつお煮に、お造りは明石鯛、夏は琵琶湖の鮎や瀬戸内の鱧、秋は丹波のまつたけ、冬はまながつお、名物のうずら饅頭・・・。季節を代表する味わいに、歴代首相など政財界のトップも舌鼓を打った。会席料理で椀代わりに出されることもあるすっぽん鍋や、予約分だけ作られる手間隙かけた昼の祥華堂弁当も楽しみ。「松花堂とは人の名前。勝手に使うのはよくないという創業者の思いから、祥華堂の字をあてています」。同店に流れる奥ゆかしき精神である。

京都 グルメ「たん熊 本家」
京都 グルメ「たん熊 本家」

食事は鴨川や中庭を望む部屋で

「たん熊本家」は、桜並木が美しい高瀬川沿いの数奇屋造りの町家。およそ80年間変わらぬ佇まいだ。格子戸を抜け、打ち水のされた庭から中へ入れば、鴨川と東山を一望の部屋、初代が作庭した中庭を望む部屋が配された、贅沢な造り。座敷、掘りごたつ、椅子・テーブルの間もあるので、用途に応じて使い分けたい。

京都 グルメ「たん熊 本家」

初代の卓越した技ともてなし

ひとつの素材で100の料理ができるほど精通していながら、出すのは“いじらない料理”。いわゆる上手、下手のこれほどわかる料理はないともいえる。そして、例えばまながつおの味噌漬けにハマグリの塩焼きなどを組み合わせて出すのも、たん熊流。異なる味わいをそれぞれ二口、三口で味わうことで、次なる皿への期待感を高めていく趣向だ。

京都 グルメ「たん熊 本家」
京都 グルメ「たん熊 本家」

納涼床での夏料理も楽しみ

夏は川床にて、本格的京料理が味わえるのも魅力。50席程とさほど大きくない分、風情がある。料理は鱧、鮎、京野菜を巧みに織り交ぜて。特に鱧は、新鮮でなければできないお造り、だしの風味のきいた柳川仕立てなど、同店ならではの味わいが好評を博している。

掲載情報は2008年1月に取材した内容で、写真はすべてイメージです。

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