しょうらいあん

[嵐山・嵯峨野]

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嵐山の山荘で味わう嵯峨野豆腐

故近衛文麿首相の別荘

京都 グルメ 「松籟庵」

渡月橋から桂川に沿って西の方角(上流)向って10分足らず歩くと右手は隆起して裏山へと連なるその山肌にはりつくように建つのが松籟庵である。
もとは近衛文麿公が特にお気に入りの建物で、「近衛さんの別邸」と呼ばれていたという。松籟庵の名も公の命名で、その直筆の額が庵に現在も掲げられている。平成17年(2005)8月、書画家である小林芙蓉御夫妻が、入念な改修工事を経て、書画を楽しみながら湯豆腐を味わえる店として開設した。

嵐山の中の別世界

内部には広間や小部屋などがあり、桂川にせり出すように建っているので、どの窓からも手が届きそうなほど間近に緑が迫り、枝を透して川の流れが見える。周囲は静寂に包まれ、行き交う船の櫓(ろ)をこぐ音だけが響く。そんな別世界に身を置いていると、ここが観光地嵐山であることを忘れてしまうほど。

身も心も温まる湯豆腐

料理は湯豆腐懐石の1種類で、有名な森嘉の豆腐を使った湯豆腐、樋湯葉の揚げ物や揚げ出し豆腐といった内容。森嘉の豆腐はだしをよく吸い、まろやかな味わいが特長だ。

自然の景色と静けさ、澄んだ空気、そして身も心も温まる湯豆腐。お店を訪れるには少し歩かなければならないが、それ以上の感動と安らぎが待っていてくれる。

京都 グルメ 「松籟庵」

当時を偲ばせる建物

築120年以上にもなる建物なので建て直し案も出たそうだが、檜材やガラスなど今では手に入らない貴重なものが多いため、改修することにしたという。天井や欄間などを洗い張りにし、照明の真鍮(しんちゅう)も復元。こうして美しくよみがえった建物は、当時の面影を取り戻している。

なめらかな口当たりが格別

特別注文した森嘉の豆腐やだしに、季節替わりの前菜や揚げ物などをプラスしたボリュームある内容。

夏季限定で湯豆腐の代わりに選べる、からし豆腐を使った冷奴も人気があり、ぴりっとした辛みがくせになる味わい。

京都 グルメ 「松籟庵」

名建築を彩る書の数々

小林芙蓉氏は海外でも個展を催すなど幅広く活躍する書画家。ここでも作品集やポストカードを販売、様々な企画展も開催している。また各座敷には季節を先取る芙蓉氏の書画が飾られており、数奇屋の名建築と引き立てあって優美で心癒される空間を作り出している。

掲載情報は2006年夏に取材した内容で、写真はすべてイメージです。

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