[先斗町・木屋町]
「仙鶴」は、京都・木屋町で50年の歴史を刻む「京料理 田鶴」がお客様が気負わず足を運べるようにと誕生させた。木屋町の情緒あふれる通りを結ぶ石畳の細長いアプローチから、店内に入ると鴨川と東山を見渡せる席が広がる。本格的な料理やもてなしはそのままに、モダンな雰囲気の中、気軽に京料理を楽しむという、新スタイルを展開している。
華やかな前菜や旬魚の造り、野菜の炊き合わせと、とりどりの料理を食べ進み、酢の物で口をさっぱりさせて、蒸し物や焼き物へ。「最後まで飽きることなく、おいしく食べられるよう工夫を凝らしたコースで、京料理の魅力を知ってほしい」。その思いから、メニューはコースだけ。仙鶴の魅力を堪能できる内容となっている。
2階席の窓下の坪庭スペースや梁などに和テイストを残しつつ、板張りで椅子席を採用。粋でモダン、しかも開放感はたっぷりとある。「敷居が高いと思われがちな京料理店を、気軽に足を運んでもらえるようにする」というお店づくりのコンセプトが、このスタイリッシュな空間に表れている。毎年5月から9月に利用することができる納涼床(川床)も掘り炬燵になっており、足を伸ばしてゆったりと食事ができる。
料理はもちろん、きちんと着物を着て、美しい所作を身につけた仲居さんのもてなしなど、京料理店として守るべきものは守る。けれど、好きなお酒で料理が楽しみたいというリクエストに応えて様々な種類を用意してくれるなど、柔軟で気負いがない。そのバランスが心地よさを生むのだろう。