かっぽう なかがわ ぎおんしんばしほんてん

[祇園]

包丁さばきが冴える正統派割烹

しっとり京情緒

京都 グルメ 「割烹 なか川 祇園新橋本店」

京都を代表する花街、祗園。特に新橋のあたりは、しっとりとした京情緒が色濃く漂うところ。石畳に沿って紅殻格子(べんがらごうし)のお茶屋が軒を連ね、春には白川畔の夜桜がひときわ美しい。この新橋の近くに、京都ならではの割烹料理を供する「なか川」がある。

大人の隠れ家

祗園は、舌の肥えた食通ごひいきの料亭が集まる街でもある。この地に店を構えて32年、料理人である主人の確かな腕と実直な人柄が常連客に愛され、味に磨きをかけてきた。夏は鱧、秋は丹波直送の松茸、冬は間人の松葉蟹、冬から春にかけては琵琶湖のもろこ…。「なか川」で使う食材は、いずれも入手が困難な極上のものばかり。妥協を許さない食材選びと創意ある調理法から生みだされる割烹料理は、派手な装飾をそぎ落とした正統派。芸能関係者や文化人、東京の料理人もたびたび立ち寄る評判の店だ。
打ち水をしたほの暗い路地の奥に、"通"をうならせる大人の隠れ家が待っている。

京都 グルメ 「割烹 なか川 祇園新橋本店」

鱧しゃぶを考案した料理人

今では京料理として広く知られる鱧しゃぶは、常連客の「温かい鱧もおいしい」という一言から主人が考案したもの。透き通るような鱧の身を、鱧のあらと昆布でとった出汁にさっとくぐらせる。淡泊な中に深い味わいのあるひと品だ。さらに料理ごとの旨みだけでなく、コース全体の味のバランスを念頭にあっさりとした後味にまとめる。割烹の真価は料理人の繊細な心配りにある。

贅沢な和の空間にくつろぐ

それぞれ趣の異なる大小の座敷8室とカウンター席は、銘木(めいぼく)や網代(あじろ)天井、竹の壁面、和紙の灯りなどを配した数寄屋(すきや)建築風。入口を入ったところにある坪庭は、雨や雪が降り込み、風流な露地の佇まいを見せる。さりげなく贅沢な純和風の空間で季節の味覚を堪能する…祗園でなくては体験できない、ゆるやかで心地いい時間が流れていく。

京都 グルメ 「割烹 なか川 祇園新橋本店」

京都への思いがあふれる

料理を盛りつける器は清水焼。京都の食材を使った料理は、端正な清水焼の器に一番すっきりと映える、というのが主人の考えだ。料理に使われる清水焼や、店内に飾られた京都の美術家の絵画の数々は、「いままで料理人として育ててもらった京都への恩返しに」と買い集めた京都ゆかりのもの。京都への静かな愛情に満たされた店は、初めて訪れても不思議に居心地がいい。

掲載情報は2006年夏に取材した内容で、写真はすべてイメージです。

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