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京都を代表する花街、祗園。特に新橋のあたりは、しっとりとした京情緒が色濃く漂うところ。石畳に沿って紅殻格子(べんがらごうし)のお茶屋が軒を連ね、春には白川畔の夜桜がひときわ美しい。この新橋の近くに、京都ならではの割烹料理を供する「なか川」がある。

祗園は、舌の肥えた食通ごひいきの料亭が集まる街でもある。この地に店を構えて32年、料理人である主人の確かな腕と実直な人柄が常連客に愛され、味に磨きをかけてきた。夏は鱧、秋は丹波直送の松茸、冬は間人の松葉蟹、冬から春にかけては琵琶湖のもろこ…。「なか川」で使う食材は、いずれも入手が困難な極上のものばかり。妥協を許さない食材選びと創意ある調理法から生みだされる割烹料理は、派手な装飾をそぎ落とした正統派。芸能関係者や文化人、東京の料理人もたびたび立ち寄る評判の店だ。 打ち水をしたほの暗い路地の奥に、"通"をうならせる大人の隠れ家が待っている。 |