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高瀬川のほとり、木屋町通り沿いに佇む「むつの家」は、もと旅館だったという風雅な佇まいが印象的だ。打ち水のされた石畳の路地を通って、奥の座敷へ渡れば、目の前に鴨川の流れと東山の稜線が広がる。天然トラフグと割烹の店として知られた同店では、カニ・鯛・蛸・鱧など季節ごとの魚介も天然物のみを取り扱い、一人鍋などを美味しくいただけることで知られ、著名人もお忍びで通うほどという。この京都らしいロケーションもご馳走に華を添える。春には、高瀬川と鴨川堤の桜を愛でることができ、周囲は一段と華やかに。

食通も太鼓判を押す天然トラフグで、その解禁前は瀬戸内海物のみを使用。漁のできない6月~8月、それに12月30日~1月7日には、フグは休業となる。そして使うフグの大きさは、40~50cmで約2kg。主人いわく、「脂がほどよくのり、何より身が締まっている」おいしいフグだ。フグに対する、この主人の妥協を許さない姿勢こそ、客を満足させる源といえるだろう。 |