[四条烏丸周辺]
店名はフランス語で「隠れ家」の意味。その名にふさわしく、四条の繁華街から少し離れたビルの地下に、ひっそりと佇む。中に入れば、しっとりとした和の風情。さらに料理は、正統派のフレンチを「和風フレンチ懐石」として提供するなど、京都らしい趣向が光る。シェフの楠本章氏は豊かな経験と実績を持ち、長年のファンが多い。お弁当からコースまで揃うランチは、マダムに大人気である。
行灯の柔らかな光に誘われ階段を下りると、木の温もりに満ちた、純和風のお座敷が。掘り炬燵の個室となっており、静かで落ち着いた気分で食事ができる。この日本料理をいただくような空間に、お箸で味わう「和風フレンチ懐石」はいかにもよく似合う。確かな味わい、そして大人にふさわしい雰囲気は、ご夫婦や女性同士の食事、接待にもぴったり。誰もが「私たちだけの隠れ家」にしてみたくなる。
シェフはパリの一流ホテルや二つ星レストランで腕を磨いた。また京都のホテルで鉄板焼の料理長を務めた経験から、お肉料理にも自信あり。コースのメインとなるのは「炭火焼」で、黒毛和牛を使用。産地を決めずに、その時々、いいお肉を仕入れているのが特徴だ。シェフ自らお客様の前で焼くパフォーマンスも楽しく、お肉の柔らさにも、思わず頬が緩む。特におすすめは、この炭火焼と「みすじ肉のたたき」の付くコース。みすじ肉は肩甲骨の下あたりにある希少な部位で、とろけるような食感と甘みは、一度食べたら忘れられなくなるはず。
京都の地野菜、丹波産の米、若狭より直送の魚介など、京都と京都近郊の食材も自慢。「旬を少しずついろいろ味わうことで、日本の四季を楽しんでいただきたい」とシェフは言う。前菜も数種、魚料理も三種盛りにして、お客様の満足を引き出す。バターや生クリームは控えめに、魚のだし汁などを有効に使って調理されるので、胃にもたれることなく最後までおいしくいただけるのもうれしい。