きょうとねーぜ

[先斗町・木屋町]

この人の創る、この味に魅せられて-京都風イタリアンの“唯一無二”に出逢う

伝統と先進が紡ぎ出す独創

京都 グルメ「京都ネーゼ」

京料理を愛するがゆえに、それを凌駕する京都風イタリアンを追求する-。そんなオーナーシェフ・森博史氏が木屋町に構えるのが「京都ネーゼ」だ。料理学校講師、イタリア修行、有名レストランの総料理長などの経歴を持つ森氏が供するのは、本格的なイタリア料理に京都の食材をふんだんに採り入れた、独創性に満ちた京都風イタリアン。京料理の繊細さと奥深さを感じさせる味わいは、若者だけでなく年配のお客様にも支持されている。

京都 グルメ「京都ネーゼ」
京都 グルメ「京都ネーゼ」

世界一への憧れと挑戦

「できるだけ地元の食材を大切に用い、スローフードで供する。イタリアンと京料理はよく似ています」と話す森氏。一方で「京料理こそ世界一」とも公言してはばからない。そんな森氏が目指すのは、京料理の洗練の美や旬の演出などを活かしたイタリアンだ。店名を「京都風(ネーゼ)」としたのも、京料理に対する畏敬の念があればこそ。独立まではイタリア料理の有名店で腕を奮いながら、京都の料亭にも通い詰めたとか。すべてはお客様の満足を求める一心からであり、オープンキッチンの設えもお客様との会話を楽しみたいからだと言う。

産地にこだわった食材をユニークなアレンジで

京都 グルメ「京都ネーゼ」

メニューは豊富で、ほとんどに食材の産地が記されている。前菜だけでも約20種類あるが、なかでも豊かな香りと粋な演出で人気を集めるのが「滋賀県産 淡海地鶏(内臓)の軽いスモーク」だ。料理皿の蓋を開けると一気にスモークが立ちのぼり、ゲストを心地いい芳香で包み込む。自慢のパスタは「山田農園のカルボナーラ(キンカン付き)」。キンカンとは鶏の雌が鶏卵として産む前の卵黄のこと。滋賀の養鶏所でこのキンカンに出会ったことがきっかけで開発されたメニューで、生のキンカンを使ったパスタは同店でしか食べられないとか。パスタと絡み合ったキンカンはねっとりしていて、口の中でつぶすと濃厚な味が広がる。大原の山田農園から届く新鮮な卵は、卵黄自体がクリームソースのように滑らかで、塩漬けベーコンとの相性も抜群。森氏いわく「コクはありますが、後味はわりとすっきりしているんですよ」とのこと。いずれも分量や味付けなどを、まるで割烹の感覚で気軽にリクエストできる。

京都 グルメ「京都ネーゼ」
京都 グルメ「京都ネーゼ」

寛ぎに愉しみを添えて

桜の木質材をふんだんに用いたインテリア、昔ながらの磨りガラスを入れた食器戸棚など、シックでモダンな内装には、森氏の「落ち着いた気分で食事を味わって欲しい」との思いが込められている。しかし、何より神経を使ったのは「椅子」だとか。両肘掛けで足が着きやすい高さは、着物姿の女性もゆったり寛げると好評。一人でも利用しやすく、大型モニターに流れる無声映画を眺めながらグラスを傾けるのも一興だ。ちょっとした遊び心を感じさせるのは、中央に据えられた手動の生ハムスライサー。食べたい分だけセルフでスライスできる店は、京都ではまず他に無いだろう。

掲載情報は2008年5月に取材した内容で、写真はすべてイメージです。

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