きんなべ

[祇園]

絶品の鍋料理を歴史豊かな座敷で堪能”

自慢の鶏がらスープで味わう「水だき」

京都 グルメ「きんなべ」

祇園・大和大路通沿い、建仁寺のすぐそばに店を構える「きんなべ」。京都の四季折々の旬の食材を鍋で食すことができる老舗である。水炊き、肉しゃぶ、沖すき、すきやき、夏季の鱧しゃぶ、冬季の鴨しゃぶなどがある。なかでも鶏の「水だき」は、一度は賞味してみたい逸品だ。良好な飼料と環境のもとで育った鶏と、豆腐や野菜を、鶏がらを2~3日火にかけて作るスープで炊き上げる。コラーゲンがたっぷりのこのスープは、コクと旨みが凝縮し、口あたりはあくまですっきりとしており、多くの食通をうならせてきた。個室の座敷でゆっくりと味わってみたい。

京都 グルメ「きんなべ」
京都 グルメ「きんなべ」

金製鍋から和紙製鍋へ

同店は、明治年間の創業。金製の鍋を用いて鶏のすきやきを出していたところから「きんなべ」と名づけられた。その金鍋が戦時中に拠出されたことにより、戦後、和紙を使う鍋を始めたそうだ。和紙なべ用の和紙は、この店のためだけに漉かれている。アクや余分な脂分をしっかりと吸い取り、旨みだけが残るよう、独自の細工が施されているそうだ。締めの雑炊までおいしく、あっさりと味わえるヒミツは、この和紙に隠されている。

京都 グルメ「きんなべ」

こだわりの具材やぽん酢

「水だき」の主役である鶏肉は、有機飼料を与え、自然の中でしっかり運動させる鶏を使用。身が柔らかく甘みがあり、脂身がさっぱりとしているのが特徴だ。豆腐は、老舗の豆腐店より毎朝、作りたてが運ばれてくる。大豆の香りが濃く、さすが京都の豆腐と感激させられる。これに生麩、白菜、春菊、しいたけなどの野菜、餅などが入る。いただくときは酸味が控えめでまろやかな風味の自家製ぽん酢で。そのやさしい味わいに食がすすむ。

京都 グルメ「きんなべ」

豊かな歴史を感じさせる空間

「和紙の素晴らしさや、船底板を使用した天井、畳、床の間、中庭など京都のよさを、心ゆくまで感じ取っていただきたい」と女将はいう。木戸から奥へ奥へと延びる通り庭には水打ちをし、清めてお客様を迎え入れる。大広間を含め全部で13ある部屋には、日本の伝統技法である網代天井や網代戸・壁などさまざまな意匠が凝らされ、歴史の長さをうかがわせる。どこに通されても、古さの中に斬新なしつらえがあり、たいへんに興味深い。

掲載情報は2008年7月に取材した内容で、写真はすべてイメージです。

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