[銀閣寺周辺]
哲学の道のほとり、大文字山を借景に1万m2もの池泉回遊式庭園が広がる「白沙村荘 橋本関雪記念館」。日本画の巨匠・橋本関雪の居宅であるが、「食事を楽しみ寛ぎながら、関雪の芸術・美意識に触れていただきたい」との思いから食事施設として利用できる。京都の名料亭で経験を積んだ料理長が、食材の風味を生かし切る確かな味わいを紡ぎ出し、目にも麗しい季節ごとの風景とともに、お客様を至福のひとときへといざなう。接待や顔合わせなど、特別の日のお席にもぴったりだ。
食事は母屋「瑞米山」のお座敷を中心に利用できる。昭和四年当時の造りをそのままに残しつつ、「楽に過ごしていただけるように」とテーブル・椅子席を配する。眼前に広がるのは芙蓉池の伸びやかな風景。ここからの眺めを、関雪もことのほか愛したそうだ。50畳敷きの大画室「存古楼」(こちらでも大グループでの食事利用可)、茶室、石塔・灯籠などの石造美術、羅漢像、そして関雪の作品と蒐集品を鑑賞できる展示室などが点在。食事の前後には、ぜひゆっくり散策したいものである。
一番人気は「白沙御膳」。湯葉、生麩、京野菜はもちろんのこと、夏には鞍馬の川に放流されている半養殖の鮎、あるいは庭でとれる山椒やたけのこなども使われ、まさしく地産地消を実践。それらを少しずついろいろ味わえるのが特徴で、たとえば前菜や季節の炊き合わせは、ともに8~10種類。彩りも美しく盛り付けられる。
料理には井戸水を活用。御膳に必ず付く湯豆腐(季節により冷奴)も、同じ水脈を持つ老舗の豆腐を使うベストな組み合わせで、滋味豊かな逸品に。いずれの料理も、だしの風味、そして素材の味と香りが生きている。これも料理人の技と良き水の賜物といえるだろう。