こうだいじ かんじん

[高台寺周辺]

第二章を迎えた下河原の名料亭

主の想い

京都 グルメ 「高台寺 閑人」

祇園に暖簾を掲げる仕出料理店の主であった平田多作さんが料亭「閑人」を開いたのは平成6(1994)年、御年65歳のこと。自ら包丁を握り割烹料理も供していた主が集大成の場として選んだのは、高台寺近くの静かな路地だった。個人の邸宅であった場所に蔵だけを残して一から建てられた店は同世代の数寄屋建築の棟梁によるもの。現代的な広々した空間と日本建築のいいところを兼ね揃えた店内にはゆったりとした時間が流れ、訪れる客たちに心からくつろいで欲しいと願う主の想いがそのまま体現されている。

伝統が紡がれる瞬間

残念ながら平田さんは一昨年に他界したが、店は昨年娘である女将と平田さんの愛弟子であった料理長によって新たな出発を遂げた。料理長はまだ若手ながら、料理界の重鎮とも称された師が掌中の珠として育てあげた逸材。基本に忠実は当然のこと、遊び心に富んだ師匠の料理を受け継ぎつつ、若い感性を活かした個性あふれる料理を披露してくれる。何代も続く店が今あるのは伝統を守りつつも常に革新を遂げてきたからこそ。自らの眼と舌で、新しい伝統が紡がれる瞬間に立ち合いたい。

京都 グルメ 「高台寺 閑人」

受け継がれる「閑人」の料理

料理長の鶴木さんは、10代の頃からその才を買われ、師によって和食全般をたたき込まれてきた人物。熱した石の上で海鮮を焼いて楽しむ「石焼き料理」など師が生みだした「閑人」名物はもちろん、自身の個性を打ち出した料理を披露して訪れる客を喜ばせている。基本を大切に守りながらも、遊び心あふれる料理は師匠ゆずり。先付から水物に至るまで、師弟の華やかな共作を見る思いがする。

京都 グルメ 「高台寺 閑人」

料亭ならではの一流のもてなし

料理が美味しいのは言わずもがな。料亭という晴れの場の空気を楽しんでもらえるように、一人ひとりの客に精一杯の心を尽くすのが閑人のもてなしだ。まるで自分だけの隠れ家のようにリラックスして料理を楽しみくつろげるのも、程良い距離感と細やかな気配りゆえ。食べたいものがあれば相談に乗ってもらえるのも嬉しい。

京都 グルメ 「高台寺 閑人」

観光地でありながら静かな佇まい

「閑人」のある下河原は高台寺や八坂神社にも近く、京都らしい風情に溢れる地。先代がこの場所を選んで開店したのは、自身の祖父がかつて商売をしていた縁ある場所だからなのだそう。「閑人」が建つ通りには名だたる料亭が建ち並んでおり、観光地とは思えないほど静かな佇まい。まるで別世界のように優雅なひとときが楽しめそうだ。

掲載情報は2006年冬に取材した内容で、写真はすべてイメージです。

ページの先頭へ
eat_camp.jpg
メルマガ登録京都おこしやす.comスタッフの京都日記