なんぜんじ じゅんせい

[平安神宮・南禅寺周辺]

京文化の奥深さを感じる湯豆腐の名店

「順正書院」

京都 グルメ 「南禅寺 順正」

豆腐は江戸の昔から京名物として名高い食べ物で、今も京都のいたるところで豆腐料理の店に出会うことができるほど。南禅寺門前にもたくさんの湯豆腐屋が並んでおり「南禅寺豆腐」と称されている。湯豆腐の名店、「南禅寺 順正」の南禅寺店もその中の一軒だ。ここはそもそも天保10年(1839)に新宮凉庭(しんぐうりょうてい)によって開設された学園「順正書院」だった場所で、敷地内には往時の姿を今に伝える書院建築も残されており、登録有形文化財にも指定されている。

店の醍醐味

この店では、湯豆腐以外に本格的な京料理も味わうことができる。参道からちらりと覗けば気軽な湯豆腐処の風情なのだが、手入れの行き届いた庭園の奥にある「順正書院」や「涼庭閣」、「蓮月亭」で、こころゆくまで季節の会席料理が味わえるのだ。もちろんコースには自慢の湯豆腐もついてくる。豆腐と京料理が一度に味わえるのは、滞在日数の限られた旅行者にとっても魅力的だ。通りすがりに覗くだけでは、この店の醍醐味は伝わりにくい。ぜひとも深部に分け入って、料理を味わい、名店の佇まいを堪能してみたい。

京都 グルメ 「南禅寺 順正」

自慢の料理と湯豆腐を味わう

会席料理は、ゆどうふ会席と雲水料理の2種類。その時々の食材を活かすため、料理は一ヶ月のうちにどんどん変わっていくという。どちらも先付から水物までの一通りに湯豆腐がつくのが、この店ならではだ。特製の豆腐はやわらかな食感で豆の風味が濃厚。その日の作りたてがいただけるのもうれしい。

京都 グルメ 「南禅寺 順正」

歴史を感じる佇まい

江戸の面影を今に残す「順正書院」には新宮凉庭が講書(こうしょ)したという「上段の間」が今も残り、庭から見学することができる。さらに奥には、古い日本建築の「涼庭閣」が。こちらには、大座敷や個室の他にモダンな佇まいを見せるテーブル席もあり、ワインセラーも完備されている。料理や人数によって部屋は変わるが、どこも魅力的だ。

京都 グルメ 「南禅寺 順正」

手入れの行き届いた庭園

どの部屋からも眺められるのが毎日手入れを欠かさない庭園で、食後には散策も楽しめる。そもそもは、新宮凉庭が弟子たちと賀茂川から石を運び、水を引き入れて作ったものなのだとか。庭先には江戸時代の石門が残り、「名教楽地」の文字が。勉学の場として、また諸侯や文人墨客(ぶんじんぼっかく)のサロンとして栄えた「順正書院」の姿を伝えている。

掲載情報は2006年冬に取材した内容で、写真はすべてイメージです。

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