きょうりょうり いっぷくてい

[長岡京・向日]

絶品の豆腐料理に京の味わいを盛り込んで

いつでも誰もが満たされる

京都 グルメ 「京料理 いっぷく亭」

春は優美な桜、秋は鮮やかな紅葉で知られる「光明寺」。その境内に寄り添うように佇む民芸風の館が豆腐料理の「いっぷく亭」だ。看板メニューの湯豆腐をはじめ、生麩の田楽や饅頭など本格豆腐料理を堪能できる。春は長岡京産白子筍(しらこたけのこ)の刺し身、夏は鱧や鮎、秋は松茸料理やきのこご飯、冬は鍋物など、京の名物を盛り込んだ季節の味覚を満喫。鯛の西京漬けや季節の揚げ物、京赤地鶏の出し巻卵なども彩りを添える。健康志向の方に好まれながら、若い男性でも十分に満足できるボリュームだ。

西山の名水があればこそ

豆腐料理の通も唸る味わいの秘訣を挙げるなら、京都西山の名水ありきだろう。口当たりの優しい軟水であり、豆腐料理のベースとなる昆布だし特有の甘みがじんわり染み出る。豆腐には木綿と絹ごしの中間にあたる通称“ソフト豆腐”を使用。湯豆腐に、冷や奴に、どちらも絶妙の歯ごたえと舌触りが愉しめる。火が入り過ぎても固くならないのも特徴だ。親睦を交わす賑わいに気をとられ、つい茹で時間が長くなっても美味しくいただけるとは有り難い。

京都 グルメ 「京料理 いっぷく亭」
京都 グルメ 「京料理 いっぷく亭」

磨き抜かれた技と心

「素材の味を微塵も崩さない様に心掛けています」とふくよかな笑顔で話すのは、店主であり料理長の成田さん。弱冠15歳にして日本料理の門を叩き、数々の老舗・名店で板場修行を積んだ実力派だ。江戸時代から伝わる豆腐料理の百貨『豆腐百珍』を再現した“山芋豆腐”などの逸品から、たゆまぬ探求心から生まれた創作料理まで…。豊富なバリエーションが多くの心をつかみ、舌の肥えた美食家にもせっせと足を運ばせる。

京都 グルメ 「京料理 いっぷく亭」

まるでスイーツのように…

成田さんが絶対の自信を持つのが自家製のゴマ豆腐。目の前に置かれると、まずは真珠のような白さに目を奪われる。通常はゴマを丸ごと使うところ、「いっぷく亭」では皮を擦り取った“磨きゴマ”を用いるので純白に仕上がるのだとか。見た目の驚きは口に含むと感動に変わる。ありがちな吉野葛を一切使わず、企業秘密とも言うべき独自の調合を施すことで、まるでプリンのような食感を生み出している。事実、黒蜜や小豆、黄な粉をまぶして食べても美味しく、とくに女性やお子さんに好評だとか。

京都 グルメ 「京料理 いっぷく亭」
京都 グルメ 「京料理 いっぷく亭」

まさに“こだわり尽くし”

だし用の昆布には北海道産の厳選素材を採用。夏は道南、冬には利尻から取り寄せると言う。豆腐を煮る際にはあえて醤油を避け、モンゴル産の岩塩を使用。これも赤穂の天然塩からアンデス産まで、様々な種類を試した結果というから恐れ入る。酒宴には、豆腐と同じ水系の“プレミアムモルツ”や「いっぷく亭」の名を冠したにごり酒などを用意。締め括りに出される優しい味わいの鯛茶漬けには、お酒好きに対するご主人のもてなしが感じられる一方、本人は「ビール一杯で真っ赤になります」というから面白いものだ。

掲載情報は2007年8月に取材した内容で、写真はすべてイメージです。

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