|

清水焼や京扇子のまちとして古くから知られる清水・五条坂。裏通りには陶芸家や職人さんのお家が並び、界隈には今も独特の雰囲気が漂う。「京料理 はり清」がこの地に産声をあげたのは、江戸に入って間もない万治二年(1656)。三百五十年を迎える老舗である。「はり清」は、当時あった大仏の周辺や清水寺、鳥辺野を訪れる客が憩う小さな茶店としてスタート。江戸中期の明和年間には、播磨屋清七と称した当主の名から「播清(はり清)」の屋号を掲げる。そのとき以来、京料理ひと筋に歩みを続けている。「ほんまもの」を知る旦那衆からも、永年のご贔屓があるのもうなずける。

伝統に培われたおもてなしの心、時代に合った新しい素材を四季折々に盛り込んだお料理から、一人ひとりのお客様に心からの感謝の気持ちを届けようとする真摯な姿勢が伺える。遠方の観光地からわざわざ訪れるお客様も多く、料理人たちは「この味を食べにだけ来て頂いた」との誇りを胸に、丹精込めて腕を奮う。 |