[四条烏丸周辺]
繁華街から少し離れた西洞院姉小路の静かな町角。京料理の「月波楼いさく」は、一足伸ばしてもぜひ訪れたい店の1件である。料理には、京都御所近くの「桃の井」から毎朝汲み上げる名水を使用。素材の風味を存分に生かす一皿一椀が客人を魅了している。昼には料理10品ほどを盛る「季節の盛り込み」を中心にしたミニ懐石、夜には懐石コースが、良心的な料金で味わえるのも人気の秘密。またコースに和牛ステーキを組み入れるなど、この店ならではの工夫も楽しみだ。
「桃の井」の水は京都御所と同じ水脈で、クセのない柔らかな口当たりの軟水。だしの風味を引き立たせ、ご飯がふっくらと炊き上がるという。その自慢のだしは、吸い物、煮炊き物など調理ごと、あるいは素材ごとに、かつお節の種類や昆布の引き方を変える。米は銘柄・産地にこだわることなく、その時々、最もよい品質の米を仕入れ、その日の分だけ精米。このような繊細かつ徹底したこだわりが、奥深い味わいを支えている。
京料理の心を真摯に守りつつ、ステーキのほか、たとえばキャビアやフォアグラ、トマトソース、ホワイトソースを使うなど、洋のアレンジを効かせた料理も提供。食べ応えがあり、見た目の華やかさにも惹きつけられる。また、「一皿でシャキシャキあり、コリコリありと、食感の組み合わせも大切にしています」と料理長。見て、味わって、食感を楽しむ・・・。まさに五感に訴える料理といえるだろう。
同店は築80余年の京町家を改装。和風モダンな店内は、年季の入った梁や柱をそのままに残し、柔らかな間接照明に包まれて、落ち着きと温もりに満ちている。中庭を望むフローリングのテーブル席、掘りごたつスタイルのカウンター、座敷も椅子席となっており、高齢のお客様にも利用しやすい。2階の広間は、16名前後なら貸切可能。普段使い、接待、食事会など、場面に応じて使い分けを。