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京都東山にある料亭「高台寺土井」。昭和十三年(1938)の創業以来、至福の会席京料理に魅せられた多くの人々が足繁く通う老舗である。八坂神社と清水寺の真ん中、高台寺から二年坂へ向かって途中で左折すると、ほどなく見える大きな門構えには気品と風格が漂う。門をくぐり、ゆるやかな石段を上るうち、世俗を離れた風雅な雰囲気に満たされていく。

二代目当主いわく「京都の料亭であることを強く意識する」とのこと。料理の素材は旬の真っ盛り、最も美味しい時期を狙いすまして用いる。その日に献立を決めるため、同時期においても別の料理を味わえるのだ。季節の味覚と料理人の心意気、先代から受け継いだ茶道の精神"心をつくしたおもてなし"が融合して、味わい深い逸品に仕上がる。

もともとは明治の両替商、清水吉次郎邸・十牛庵のであった敷地を、料亭にしたもので、敷地2000坪・建物600坪のゆとりある立地に本館と別館を備えている。本館は明治四十年(1907)に数寄屋(すきや)匠と名高い上坂浅次郎の手による建築。庭園は植治と呼ばれた庭園師七代目小川治兵衛の作庭だ。

名建築・名庭園のうえ、茶席を備えていることからお茶会に、部屋の大小が多彩なことから各種展示会や発表会に利用される機会も多い。近年は、料亭披露宴、さらには料亭結婚式(人前)をあげる方も増えているという。 本館には個性ある座敷が充実している。本館広間は庭園に面しており、これも平舞台付きだ。掘りごたつ式座敷も庭園に面しており、正座の苦手な方の会食などに最適。二階の座敷は八坂の塔を見据えながら京都市街を一望できる。(ただしその日の予約、人数により座敷の割り当てがされるので、座敷の指定はできません。) |