きょうりょうり どうらく

[三十三間堂・清水周辺]

伝承料理と和の心を芸術空間で味わう

門前町の風情

京都 グルメ 「京料理 道楽」

東山は清水寺、六波羅蜜寺をはじめ三十三間堂、方広寺、智積院、東福寺など幾多の名刹が集まる地。その門前町の風情を残す一角に、京料理 道楽は創業三百七十年の暖簾(のれん)を守っている。江戸・寛永年間、石田光成の軍司であった島左近の邸跡に豊国神社の参拝客の為の茶店を開いたのが始まりと言われ、現在の店主は十代目。

宮内庁御用達

五代目が考案した「知久也喜」(ちくやき)は山城の青竹に季節の魚や野菜を入れ、竹に含まれる水分だけで蒸し焼きにし、そのまま器として供されることで高名。店も明治期には宮内庁御用達となった。
脈々と受け継がれる伝承料理は勿論の事、季節や料理のスタイルに応じて、店主自らが焼いた器を供し、書画を飾り、花を生け、香を焚く。その料理と空間は、まさに総合芸術である。
京都市の歴史的意匠建造物にも指定されている武家造りの建物には、茶室も配されており茶事・茶会も行われている。しばし、心を江戸の世に留めれば、在りし日の京を感じるだろう。

京都 グルメ 「京料理 道楽」

一期一会の心をあたためて

素材の良さを生かし、美味しさを引き出す。季節のものを、季節にあった方法で作る。冷たいものは冷たく、温かいものは温かく供す。料理の基本を忠実に守り、お客様との会話を通じて、その日の体調やアレルギーの有無までを確かめ、素材や調理法を替えていく。「一期一会の心をあたためて」と店主が語る、もてなしの心だ。

京都 グルメ 「京料理 道楽」

新しい和を成す、素材と技

古いものの中から、新しいものが生まれ出てくる京の町と人。その気質そのままの店主は、良い素材ならば洋の東西を問わずフカひれやキャビアをも使う。そして季節の京の伝統野菜と組み合わせ、新しい和と成す。本当に良いものを選び抜く目と、熟練された技を併せ持つ者だけが到達できる境地。その素晴しい料理をコースや茶懐石などで味わえるのだから、人気のため予約が取りにくいのもうなずける。

京都 グルメ 「京料理 道楽」

伝えられていく和の営み

京都では季節毎の行事や節句、それらに合わせた料理を大切にしてきた。にしんと茄子、芋と棒鱈(ぼうだら)など素材の組み合わせは「出会いもん」と呼び、各家庭でも親から子へと受け継がれてきた。毎月開かれている伝承京料理講習会では、親子での参加も多く、鰻と田中とうがらしなどの新しい時代の「出会いもん」が伝えられている。

掲載情報は2006年夏に取材した内容で、写真はすべてイメージです。

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